時間がないは「情熱の限界点」― 遊びをキャリアに繋げた方法【TURTLES BACKYARD#3】
皆さん、こんにちは。TURTLES代表の早崎銀平です。
前回、プロの同期から「進化し続ける姿勢」を学んだ話をしました。しかし、情熱や信念だけでは乗り越えられない壁があります。それは、多くの大人が直面する共通の悩み、「時間は有限である」という現実です。
私自身、現職のITエンジニアとして働きながら、一児の父として家庭を持ち、さらにTURTLESの全体的な舵取りをする中で、何度も限界を感じました。特に、残業が月に80時間近くに達し、貴重な日曜日まで休日出勤に充てていた時期は、「もう、自分の役割は終わったのではないか」と真剣に野球を辞めることを考えました。
情熱が削がれる多忙さの中で、私たちはどうやって「遊び」を守り、そして継続していくのでしょうか。
すべて自分で背負うのを、辞めた日
肉体的、精神的なリソースが尽きかけ、運営自体が滞りそうになったとき、私は普段から協力してくれていたメンバーを招集し、正直に胸の内を明かしました。
その結果、「自分がすべてを背負う」という固定観念を捨てました。
ミーティングでは、今までの役割を細かくタスク単位で分解し、運営チームを発足させてメンバーに割り振るという方針が決定しました。これにより、一気に負担が分散されたのです。
自分の役割は終わったかな、と思った僕を、メンバーは「IT面や舵取り役として必要だ」と引き止めてくれました。このとき、単なる「遊び」ではなく、「皆が必要とするコミュニティ」になったのだと実感しました。
この経験は、「個人の努力の限界を、チームマネジメントで超える」という、仕事にも通じる最高の教訓でした。
野球は、仕事の足を引っ張らない
しかし、TURTLESで野球を続ける最大の理由は、単なるリフレッシュやストレス解消に留まりません。
驚かれるかもしれませんが、TURTLESの運営こそが、私のキャリアを大きく切り拓いてくれました。
私はTURTLESに参画するまで、IT業界での実績はゼロでした。しかし、今参加者の皆さんが利用してくださっているアプリは、実はITエンジニアではない時期に「コミュニティを良くしたい」という観点から開発を始めたものです。
その「コミュニティを良くしたい」という純粋な思いが、「本業だけでは経験できない実績」を生み、結果的にITエンジニアとしての仕事に繋がったのです。
さらに、会社勤めでは特定の部署しか経験できない「自分だけのものではないお金の管理」や「大人数のモチベーションを安定させるマネジメント」といった経験は、私に広い視野を与えてくれました。
TURTLESというコミュニティを運営することは、決して仕事の時間を奪うものではありません。むしろ、本業で役立つスキルを磨き、自らのキャリアにプラスになる経験を自ら作り出せる、最高の「自己成長プラットフォーム」なのです。
では、具体的に「遊び」は、どのように「仕事のエンジン」へと変貌するのでしょうか?
それは、私たちがコミュニティ運営を通じて意識的・無意識的に磨いてきた「ビジネスに直結する3つの実践スキル」と、すべてのメンバーが共有する「プロ意識を持った2つの行動指針」に秘密があります。
野球コミュニティ運営で学んだ「3つのビジネススキル」
TURTLESの運営活動は、単なるボランティアではありません。それは、本業で高額な研修費を払っても得られない、「実践型のスキル習得の機会」そのものです。私がITエンジニアとして成功を収める上で、TURTLESで無意識に磨かれていた3つのスキルをご紹介します。
1. 会議の質を変える「ファシリテーション力と心理的安全性」
多くの大人が集まるコミュニティ運営では、仕事と同じく意見の衝突やモチベーションのばらつきが発生します。私は、多様なバックグラウンドを持つメンバーの意見を尊重し、建設的な議論を促すファシリテーションスキルを磨きました。特に、「どんな意見でも否定されない」という心理的安全性を担保する文化の醸成は、仕事の会議でメンバーの正直な意見を引き出し、プロジェクトを成功に導く上で不可欠な土台となりました。
2. 計画の精度を高める「費用対効果(ROI)の視点」
草野球であっても、活動にはグラウンド代や備品購入などの費用がかかります。私たちは、「この活動費用を投下することで、メンバーの満足度や参加率はどれだけ向上するか?」という費用対効果(ROI)を常に厳しく見積もります。遊びの場で「自分の財布ではないお金」を論理的に管理し、計画する訓練を積んだおかげで、様々な場面で自信を持って論理的な説明ができるようになりました。
3. ユーザー視点に徹する「アプリ設計と改善の根本」
先述のとおり現在参加者の皆さんが利用してくださっているアプリは、私がIT業界の経験ゼロの時に開発を始めました。専門知識よりも重要だったのは、「多忙なメンバーが、迷わず、シンプルに出欠確認ができるか」という徹底したユーザーファーストの視点です。この経験を通じて、システム設計やアプリ開発における最も重要な基本、つまり「誰のために、何を、どうシンプルに提供するか」という根本的な思想を学びました。これは、今のITエンジニアとしての私の仕事の礎となっています。
TURTLESが大切にする文化:プロ意識を持つ「2つの行動指針」
TURTLESが単なる草野球サークルではなく、挑戦の場という「自己成長プラットフォーム」として機能する理由は、私たちが遊びの場にもプロ意識を持ち込んでいるからです。すべてのメンバーに共有し、日々の活動で意識している2つの行動指針をご紹介します。
指針1:結果よりも「Why(なぜ)」の言語化を重視する
例えば野球の試合に勝つことは重要ですが、私たちは勝敗の結果以上に、「なぜそのプレーを選んだのか」「なぜその結果になったのか」というプロセスを言語化することを重視します。遊びの場であっても、失敗や成功を論理的に分析し、「次への教訓」としてまとめ上げる習慣は、仕事におけるPDCAサイクルを回す能力を格段に向上させます。この「内省と論理の力」こそが、TURTLESメンバーの成長のエンジンです。
指針2:楽しむために「本気」を諦めない
私たちは「遊びだから適当でいい」という考え方を排します。大人として限られた時間の中で、野球を心から楽しむためには、練習への参加、道具の準備、そして何より「試合に勝つための戦略」に対して、仕事と同じように本気で向き合う姿勢が必要です。この「遊びに本気で向き合う」というプロ意識こそが、仕事と家庭と趣味を両立させる多忙なTURTLESメンバーの共通認識であり、自身の人生をコントロールする自信に繋がっています。
キャリアのエンジンを未来へパスする
私自身のキャリアの転機がTURTLESのアプリ開発にあったように、このコミュニティはこれからも、野球が好きな参加者だけでなく、コミュニティ運営を学びたい人、ITやWebマーケティングのスキルを磨きたい人にとって最高の「挑戦、実践の場」でもあり続けます。
しかし、現在、TURTLESのIT資産(アプリやWeb戦略)は、私一人で管理している状態です。これはコミュニティが持続的に成長し、さらに面白い「遊び」をデザインしていく上でのボトルネックとなりつつあります。
そこで私たちは、このボトルネックを「最高の成長機会」に変え、技術的な挑戦を通じて自己実現を目指したい、未来のリーダーを求めます。
TURTLESの運営チームで得られる経験は、以下の通りです。
- 本業では得難い実績: ユーザーがいる環境でのWebマーケティング戦略立案、アプリの機能追加や保守の実務経験。
- 代表による直接メンタリング: 私がITエンジニアへの転身を成功させた経験を、あなたの成長のために惜しみなく共有します。
- 影響力の実感: あなたのコードや企画が、大人の「遊びの時間」と「キャリア」を支えるという強い達成感。
技術経験は一切問いません。必要なのは、「自分の手でコミュニティの未来を創りたい」という情熱と、忙しい中でも学び続けるロジックです。
これは、単なるお手伝いではありません。あなたのスキルアップと実績作りを、コミュニティ全体でサポートする、キャリア直結の「成長プロジェクト」への参画です。
私たちと一緒に、次のTURTLESの進化を牽引しませんか。
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